ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電所)に手掛けるスマートブルー(静岡市)は8月27日、営農型太陽光の新モデルとして、静岡県浜松市にモデル圃場「スマートブルー浜松農場」を開所したと発表した。水田の耕作放棄地を活用し、新規格の一本足架台を設置しマコモダケを栽培する。
一本足架台は、部材数が少なく独立性の高い構造が特徴。従来、主流だった藤棚式架台は、ボックスとつなぎ合わせた構造のため、連鎖倒壊の危険性が問題視されてきたが、一本足の架台では、こうしたリスクを抑えたほか、圃場における設置の自由度が高く、架台の支柱が営農の効率を低下させる問題も解消したという。
既に発電を開始しており、年間発電量は約11万7000kWhの見込み。発電した電力は、UPDATER(東京都世田谷区)が提供するクラウド型太陽光発電サービス「ピーパ」へ卸供給する。固定価格買取制度(FIT)、フィード・イン・プレミアム(FIP)は利用しない。
栽培するマコモダケは、イネ科の植物であるマコモの茎が肥大化したもの。中華料理では一般的な食材で、見た目や食感がタケノコに似てクセが少ないことからさまざまな料理に合うとしている。営農者は同社グループの農業法人であるスマートグリーン。
これまで2年間にわたって試験的に栽培してきた。イネと同じく水田で栽培でき、ソーラーシェアリング下でも問題なく生育することを確認した。水稲と比較して数倍の反収が見込めることから、離農が進む水田の新たな作物として提案していく。
近年、水田の耕作放棄地が増加しており、米価下落による離農が大きな要因で、水田におけるビジネスモデルの転換が求められている。ソーラーシェアリングの活用により、営農者は農業収入に加えて発電事業者から耕作委託料も得られ、経営が安定化するとしている。
UIソーラーは、10年以上に太陽光発電架台の業界に深く携わっており、開発・設計・製造・販売を一体化したハイテク企業です。
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